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邦画ファンなら見ておくべき! 鈴木清順、浪漫三部作

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こんにちは。バケモノブログのヨシダです。
最近、面白い映画に出会ってますか?
2015年はスターウォーズイヤーということで、楽しみにされている方も多いのでは?
「バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2」の舞台が2015年というのも話題になっています。
今年は少し昔の名作映画を振り返ったり、新たに発掘したりするのにちょうどいい年ではないでしょうか。

鈴木清順監督の浪漫三部作

今回紹介するのは、鈴木清順監督の浪漫三部作。
1980~90年代に公開された「ツィゴイネルワイゼン」「陽炎座」「夢二」の3作品です。
この浪漫三部作は大正時代を舞台にしており、その時代独特のハイカラな空気に鈴木清順監督の美学が炸裂していて、普段ハリウッド映画に慣らされた脳みそに強烈パンチを食らったような衝撃が走ります。

浪漫三部作を観て、ストーリーの整合性や細かな設定に疑問を抱くのは野暮。幽遠で美しい映像に圧倒されますが、ただ美しいばかりではありません。「ツィゴイネルワイゼン」では女性の股間からカニが出てくる雑コラのような画面が挿入されています。何の比喩だとか難しく考えるよりも、ただ身をゆだねて狂ってしまった方が堪能できます。

三部作、とはいってもそれぞれ全く別の話なので、バラバラに見ても差し支えありません。

ツィゴイネルワイゼン

ストーリー:中砂は親友でドイツ語教授の青地とともに、旅先で芸者小稲と出会う。その後、中砂は名家の娘と結婚するが、その娘は小稲と瓜二つであった。

陽炎座

ストーリー:新派の劇作家・松崎春孤は落とした文をきっかけに、品子という美しい女性と出会う。その後、偶然とは思えないほど度々品子と遭遇し、三度目に一夜を共にする。しかしその部屋に既視感を覚えた松崎は・・・。

夢二

ストーリー:芸術家・竹久夢二は駆け落ちを約束した恋人・彦乃と金沢で落ち合う約束をする。一足先に向かった夢二は隣村で殺人事件があったと耳にする。

最後に

浪漫三部作は役者陣が豪華なことも特徴です。この役者陣が演じている役を、最近の役者が演じきれるだろうかと考えると、感嘆してしまいます。

こんな美学の塊のような作品を撮っている監督だから、個性が強烈な作品ばかりかと思いきや、実は鈴木清順監督は、アニメ『ルパン三世』の劇場映画『ルパン三世 バビロンの黄金伝説』の監督もつとめています。仕事の幅広さが半端ないです。『ルパン三世 バビロンの黄金伝説』は、ルパンがかつらからペンを取り出すシーンが有名です。ええ、ルパンはかつらです。

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