バケモノスタッフブログ

ちょっと変わった仏像 8選

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photo by Toshihiro Gamo on Flickr

こんにちは。仏の顔も三度まで、ヨシダです。
もうすぐシルバーウィークですね。
秋はちょっと遠出して、古都や小京都に行ったり、寺社仏閣めぐりをしてみてはいかがですか?

今回は、ちょっと変わった、面白い仏像を8つ紹介します。
見た目が奇抜と言うか、一見して普通の仏像と違う、魅力的な仏像を選りすぐりました。

仏像ファンでなくても、心つかまれてしまうのではないでしょうか?

南蔵院 縛られ地蔵

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photo by 多摩に暇人  CC BY

「なぜ縛られているのか?」という疑問がわいてきます。

江戸時代の享保年間、八代将軍徳川吉宗の治世。日本橋にある呉服問屋の手代が南蔵院の境内でうっかり一眠りしている間に反物を荷車ごと盗まれてしまいました。
調べに当たった名奉行、南町奉行大岡越前守忠相は、「寺の門前に立ちながら泥棒の所業を黙って見ているとは、地蔵も同罪なり、直ちに縄打って召し捕って参れ」と命じました。
かくして地蔵はぐるぐるに縛られ、車に乗せられ江戸市中を引き廻され南町奉行所へ。
南蔵院サイトより引用

なんと大岡裁きによって生まれた、縛られ地蔵。縛られてかわいそうですが、大みそかには縄を解かれるそうです。

住所

東京都葛飾区東水元2丁目28番25号

定福寺 木造六地蔵 (笑い地蔵)

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http://www1.quolia.ne.jp/~jofukuji/2_6.html

六体のお地蔵さまのうち、右の3体は目を伏せ静かな表情をしていますが、左の3体はにっこりとほほ笑んでいます。

六体とも表情が異なり、体の向きが隣のお地蔵様の方に向いている像もあります。まるでお地蔵さま同士が会話しているかのようです。

住所

高知県長岡郡大豊町粟生158

向源寺 十一面観音立像

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この十一面観音像の特徴は、仏像の背面にある顔です。写真では少しわかりづらいですが、「暴悪大笑面」という顔が配置されています。この「暴悪大笑面」、やばいくらい笑っています。実際に拝観するときは、自由に背面に回ってみることができます。

住所

滋賀県長浜市高月町渡岸寺50

西往寺 宝誌和尚立像

神通力を持つと言われた中国の高僧、宝誌和尚の像です。宇治拾遺物語に、「画家が宝誌和尚を描こうとすると、宝誌和尚は『真の姿を見せる、その姿を描写せよ』と言い、額の皮が裂け、中から十一面観音が姿を現した」と伝えられています。

住所

京都市下京区坊門町
※「宝誌和尚立像」は京都国立博物館に保管されており、時々公開されます。

永観堂禅林寺 みかえり阿弥陀如来立像

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http://www.eikando.or.jp/mikaeriamida.html

ある日、禅林寺の僧・永観が念仏を唱えながら阿弥陀如来像の周囲を行道していると、突然阿弥陀如来が須弥壇から下りてきて、永観と一緒に行道を始めました。永観が驚いていると、阿弥陀如来は振り返って、「永観遅し」と言いました。阿弥陀如来像はそれ以来首の向きが元に戻らず、みかえり阿弥陀となったそうです。

住所

京都府京都市左京区永観堂町48

願行寺 立木薬師如来像

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http://hagishi.com/search/detail.php?d=1100192

江戸時代に全国を行脚しながら各地で仏像を彫った僧・木喰の作と言われています。この像は、立木に直接彫り込んだ珍しい像です。像の口元に耳をあてると耳がよくなると言われ、「耳の薬師様」とも呼ばれています。

住所

山口県萩市福井下

六波羅蜜寺 空也上人立像

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空也上人は「市聖」とも呼ばれ、庶民への布教に尽力したことで知られています。この像は、空也上人の唱える「南無阿弥陀仏」の6文字が、阿弥陀さまの姿になって放出されています。一度見ると忘れがたい像です。

住所

京都市東山区五条通大和大路上ル東

唐招提寺 千手観音立像

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photo by Mstyslav Chernov CC BY-SA

写真の左の仏像が千手観音像です。実際に千本の手がある千手観音像は少なく、胸前で合掌する2本の手を除いた40本の手がそれぞれ25の世界を救う(40×25=1000)とされています。

唐招提寺 千手観音立像は、1000本の手がある珍しい千手観音像の一つです。現在953本の手が確認されており、もとは1000本あったと考えられています。

住所

奈良市五条町13-46

まとめ

日本中に、変な仏像は散らばっています。
ここに載せた仏像はインパクトがあるので、「寺社なんか興味ない」「歴史とか、仏教美術とか、よくわからん」と言う人にも、きっと興味を持ってもらえると思います。
そして仏像に興味を持ってしまったら・・・。下のDVDなんかもお勧めですよ~。

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