バケモノスタッフブログ

エリック
2014年11月27日
まじめ

米国の公的機関における差別 *または司法制度による差別?

このエントリーをはてなブックマークに追加RSSフィード follow us in feedly

Race-Large
photo by Steve Jurvetson on Flickr

こんにちは。バケモノのエリックです。

2014年8月にアメリカ中西部のミズーリ州で、黒人少年が警察に殺される事件がありました。
この事件を背景に、アメリカではツイッターや人気ブログで差別について議論になりました。
議論の話題はこの事件がアメリカの全国の差別問題に関係があるかどうかについてでした。犠牲者は18歳の黒人で、銃やナイフを持っていなかったのに警察に撃たれました。事件が起こった後すぐにその町の住民達が警察に抗議しました。警察は抗議デモを催涙ガスと銃を突きつけることで鎮圧しました。その結果、事件は急速に拡散され、議論は18歳の少年の殺人事件から、黒人に対しての不正へ発展しました。

関連記事:黒人少年射殺、マイケル・ブラウンさんが殺されたアメリカ・ファーガソンで暴動再燃
http://www.huffingtonpost.jp/2014/08/16/streets-of-ferguson-erupt-again_n_5684940.html

20141127_01
目撃した人のツイート:「少年は走っていて、警察がつい撃った。彼が死んだのを見た」
https://twitter.com/TheePharoah/status/498157636395614208


抗議デモの反応:https://vine.co/v/MYZmwD9Dqhu


ツイッターマップ:http://srogers.cartodb.com/viz/4a5eb582-23ed-11e4-bd6b-0e230854a1cb/embed_map

日本でどの程度取り上げられているかわかりませんが、「アメリカ社会が抱える司法や差別の問題」について知る機会にしてもらえたらと思います。

白人社会が作り上げたアメリカの虚像

アメリカという国は一つの社会ではありません。アメリカに住む様々な民族の間には境界がはっきりあります。白人社会、黒人社会、南アメリカからの移民社会やアジア人社会などが点在している状態です。

簡単にいうと、昔からずっと支配してきたのは白人だと言えるでしょう。制度、公的機関、メディア、歴史の解釈などを支配するのは圧倒的に白人社会です。

アメリカを外から観察すると、力のある白人社会が提示したいアメリカの姿(価値観、歴史、イメージ)しか見えません。「自由の国」「平等の国」「自分の夢を追いかければ何にでもなれる(アメリカンドリーム)」という言葉を聞いたことがあると思います。そういう価値観は悪くないと思いますが、現在の状態はその理想と全く一致しません。

いまだ残るアメリカの人種差別

アメリカ国内には格差があります。その差は人種や民族で分けられています。いわゆる人種差別です。

昔の差別は直接的で具体的でした。例えば、奴隷制度や投票権の有無などです。
現在の差別は直接的ではありません。人間同士が接触するのではなく、公的機関による曖昧な制度によって行われています。特に警察と裁判所には問題があります。

アメリカの司法は不公正だと言われています。法の執行は人種・民族によって異なります。無意識かつ断続的に、迫害しているのです。
特に黒人が迫害されています。他の人種・民族と比べても黒人に対する冷酷さは全く違います。

司法の不公正さと差別について弁護士のブライアン・スティーブンソンが意見を述べています。
スティーブンソン氏はニューヨーク大学(NYU)で法学部教授を務める側ら、司法制度や刑務所での差別に対し人権活動を行うNPO「Equal Justice Initiative」を設立しました。


TED2012 ブライアン・スティーブンソン「司法の不公正について話さなければなりません」
http://www.ted.com/talks/bryan_stevenson_we_need_to_talk_about_an_injustice?language=ja
※右下の「30 languages(off)」を「japanese」にすると日本語字幕が表示されます

このエントリーをはてなブックマークに追加RSSフィード follow us in feedly