アメリカの複雑な社会問題、「ジェントリフィケ ーション(Gentrification)」とは?
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こんにちは、エリックです。 今、私はアメリカのニューヨークにいます!
アメリカの若者たちと話すと、よく家賃の話題になります。ニューヨーク、ロス、シアトル、サンフランシスコなどの都会は、どんどん家賃が高くなっています。アメリカの都会に住むと、家賃が収入の半分ぐらいかかる場合があります。
アメリカの若者は独立が早い
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アメリカの若者たちは日本人の若者たちより早く独立します。18歳前後で実家を出て、友達とシェアハウスしたり、ルームメイトと住んだりする人が多いです。若者たちは都会に住みたがりますが、お金がないので、都会の中でも家賃が安い地域に住もうとします。
白人の若者が家賃の安い地域に移住すると、もともとその地域に住んでいた人たちはどうなる?
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アメリカは多様性の国だからこそ、その中で差別的な問題が起こります。家賃が安い地域は、白人が住む地域ではありません。例えばロスで家賃の安い地域には、メキシコ人が多いです。ニューヨークでは、黒人やドミニカ人などが多いです。その地域に、白人の若者たちがどんどん引っ越してきています。若者たちは、近所の人たちとそんなに接触しないので、いい関係になりません。そして、若者たちが増えていくと次第に家賃が上がっていきます。そのせいで、その地域にずっと住んでいた人たち(メキシコ人、黒人、ドミニカ、など)が自分の家賃を支払えなくなって、他のところに引っ越すことになります。
歴史の深い地域が、白人の若者たちのせいで、徐々に失われつつあります。
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この現象は、ジェントリフィケーション(Gentrification)と呼ばれています。日本では人種の多様性があまりないため、この現象は起こりにくいと思いますが、アメリカでは大きな社会問題になっています。 資本主義の原理では、土地を安く購入して、高く売ろうとします。民族・階級が地域によって異なるにもかかわらず、資本主義はその現状を考慮しません。そして行政も介入していません。資本主義の原理が冷静に働いています。その動きの中で、ジェントリフィケーションは一つの副産物と言えます。