バケモノスタッフブログ

ヨシダ
2015年06月11日
カルチャー 知識 食べ物

【大人の教養】 旬の魚を知ろう 夏編

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こんにちは。家に帰ると水を得た魚のヨシダです。

今回は「旬の魚を知ろう 夏編」です。
夏は、冷やしそうめん・ざるうどん等、冷たくてするっと入る料理を食べたくなりますね。
あっさりしたうどんには、白身魚の天ぷらやちょっと味の濃い煮物なんかがよく合います。

夏が旬の魚を食べて、良い夏をお過ごしください。

夏が旬の魚ラインナップ

●イワシ
●アユ
●コハダ
●スズキ
●アナゴ
●ハモ

1)イワシ

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“Sardinops melanostictus”. Licensed under CC BY-SA 2.5 via Wikimedia Commons –

旬の時期

食用に出回っているイワシの種類は、マイワシ、カタクチイワシ、ウルメイワシの3種類です。マイワシの旬は5~10月、カタクチイワシ・ウルメイワシは5~8月頃と言われています。

特徴

イワシは漢字で「鰯」と書きます。水揚げ後の傷みが早いことから「弱」という字があてられました。
入梅の頃のイワシは特に脂がのっておいしいです。

調理例

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photo by daiki_moriyama on Flickr
●イワシの刺身

刺身・塩焼・てんぷら・つみれ・煮物など、いろいろな調理に使われます。酢との相性がいいので、マリネや南蛮漬けもおいしいです。

2)アユ

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“Sweetfish, Plecoglossus altivelis”. Licensed under GFDL via Wikimedia Commons 

旬の時期

毎年6月になると、夏の風物詩として鮎漁解禁のニュースが流れます。
天然物に脂がのってくるのは7~8月と言われていますが、初夏の若アユが美味とされています。

特徴

「新鮮なアユはスイカの香りがする」と言われます。香り成分はおじさんの加齢臭と同じなんだそうです。ところでバケモノ株式会社のメンバーは、ほぼ全員30代。残念ながら、おっさん・おばはんです。最近は体臭・口臭がするとスメルハラスメントとか言われちゃうらしいので油断できない年頃です。

調理例

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photo by ひでわく
●塩焼

歯ごたえ、香りを楽しめるのは刺身。ただ、アユは横川吸虫という寄生虫の中間宿主なので、お腹を下すことがあります。生食はあまりお薦めしません。
フライ、煮物もいいですが、塩焼が一番おいしいと思います。

3)コハダ

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“Konosirus punctatus” by 四葉亭四迷 – Licensed under CC BY-SA 4.0 via Wikimedia Commons
●この写真はコノシロです

旬の時期

コハダの旬は6~8月です。出世魚なので、冬になると成長しコノシロと呼ばれます。コノシロは傷みやすいため漁港周辺にしか出回りません。

特徴

出世魚なので成長に伴って呼び名が変化します。関東地方では、シンコ(4~5cm)→コハダ(7~10cm)→ナカズミ(13cm程度)→コノシロ(15cm~)と変わります。
その他の地域では若魚を、ツナシ(関西地方)、ハビロ(佐賀県)、ドロクイ・ジャコ(高知県)などと呼びます。

調理例

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“Kohada nigirizushi” by Arashiyama – Own work. Licensed under CC BY-SA 3.0 via Wikimedia Commons
●寿司

コハダの調理方法として、最もポピュラーなのは、酢〆の握り寿司でしょう。
焼き魚や煮付けにすることもあるようですが、寿司が一番おいしいです。

4)スズキ

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“Sea Bass (side)”. Licensed under CC BY-SA 3.0via Wikimedia Commons

旬の時期

スズキの旬は6~8月。一年で最も太っており、おいしい時期です。冬は産卵期のため味が落ちます。

特徴

スズキは出世魚です。呼び方は地域によって大きく差があり、一般的な呼称の変化を挙げることはできません。
「スズキ」は通常、4~5年ものの成熟魚を指します。成長すると1mを超える大きさになります。

調理例

Wakuriya - Age Mono (deep-fried dish)
photo by Ernesto Andrade on Flickr
●スズキのてんぷら

血合いがほとんどない白身魚です。良好な水質で獲れた新鮮な身は洗いが一番おいしいといわれています。あっさりしているので、ムニエル、てんぷら、炒め物にしてもおいしく食べられます。もちろん焼き物・煮物もおいしいです。

5)アナゴ

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photo by temaki on Flickr

旬の時期

アナゴは年中出回りますが、よく食べられるシーズンは7~8月です。
夏を象徴する食べ物として、関西ではハモ、関東ではアナゴが賞味されます。

特徴

産卵場所などは不明ですが、日本各地で獲れます。アナゴの幼生であるレプトケパルスは、高級魚です。
通常アナゴとされるのはマアナゴ・ゴテンアナゴ・ギンアナゴの3種類。水族館にいるチンアナゴは観賞用です。

調理例

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photo by Ryosuke Hosoi on Flickr
●アナゴ寿司

蒲焼、アナゴ飯、てんぷら、煮物などに調理されます。関西では焼いて、関東では煮て食べることが多いです。
見た目はウナギに似ていますがウナギよりもあっさりしています。にょろにょろ系がダメな方もアナゴはいけるかもしれません。

6)ハモ

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“Muraenesox cinereus” by James Lin

旬の時期

ハモの旬は6~7月と、晩秋の10月頃です。
梅雨の季節になるとハモは産卵期を控え、体内に栄養を蓄えます。京都の祇園祭(7月)の頃にピークを迎え、8月には産卵を終えて痩せてしまいます。
10月には再びしっかり身を肥やし、脂ののったハモが獲れるようになります。

特徴

関西を中心に、ハモは夏の魚の代表格です。鰻のような細長い形で、とがった口と鋭い歯が特徴的です。京阪地域以外では雑魚扱いされ、蒲鉾の材料として用いられます。
ちなみに仙台ではアナゴのことをハモというらしいです。

調理例

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photo by hirotomo t on Flickr
●ハモ湯引き

湯引きを梅肉で食べるのが代表的な調理法ですが、吸い物、寿司、てんぷら、土瓶蒸しなど様々な料理に用いられます。
骨が多いので下ごしらえに手間がかかります。家でガツガツ食べるというより、上品な席で食べたい魚です。

まとめ

夏は暑さで食欲が落ちがちです。
魚には、夏に不足しがちな栄養が豊富に含まれています。食欲が無い時は、魚で精をつけて暑さを乗りきってください。
9月頃に「旬の魚を知ろう 秋編」を書きます。お楽しみに。

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