【大人の教養】 旬の魚を知ろう 春編
こんにちは。
うお座のO型、吉田です。
さて、今回は「旬の魚を知ろう 春編」です。12月に書いた「旬の魚を知ろう 冬編」の続きです。
意外なことに、「桜鯛」「鰆」など春っぽいイメージの魚は、実は冬が旬。
では、春が旬の魚は一体何でしょう???
ということで、春が旬の魚を紹介していきたいと思います。
春が旬の魚ラインナップ
●あいなめ
●あさり
●いさき
●さくらえび
●まあじ
1)あいなめ
旬の時期
あいなめの産卵期は秋から冬。産卵前の栄養を蓄えている春から夏が旬です。広島や山口では、春に植える稲の種(もみ種)を買うお金をはたいてでも買ってしまうほどおいしい魚として「もみ種失い」と呼ばれています。
特長
淡泊な白身で、とれたてを刺身で食べるとコリコリとした弾力があります。鮮度が落ちやすいことと、小骨が多いのが難点です。
調理例
photo by Ippei Suzuki on Flickr
●アイナメの煮つけ
とれたては刺身がお勧めですが、味が淡泊なので、煮ても焼いても揚げても、何にでも合う魚です。
2)あさり
旬の時期
2~4月が旬です。春の産卵を控えた時期は、身が肥えていて最もおいしい時期です。
あさりは、秋にも産卵するため9~10月にも旬のピークがやってきます。
特長
生食は向きませんが、加熱して調理すると貝特有のうまみが出ます。一晩しっかり砂だしをしてから調理しましょう。
調理例
photo by Norio NAKAYAMA on Flickr
●あさりの味噌汁
酒蒸し、ワイン蒸し、パスタ、味噌汁、卵とじ、炊き込みご飯。主役にも脇役にもなります。汁物は特に貝のいい香りが楽しめます。
3)いさき
旬の時期
いさき自体は年中市場に出回っていますが、産卵期を控えた晩春から初夏が旬。「麦わらいさき」と呼ばれる夏のいさきは特においしいです。秋から春は、脂が落ちパサパサでおいしくないので、是非旬に食べたい魚です。
特長
釣り人には人気が高い魚です。いさきは新鮮なものでも目が曇っていることがあります。身が締まっていて腹が張っているものがいいとされています。
調理例
photo by Naotake Murayama on Flickr
●いさきの塩焼
photo by hirotomo t on Flickr
●いさきのお茶漬け
脂ののったいさきは、刺身にすると鯛をしのぐと言われるほどおいしいです。塩焼、ムニエルもお勧め。骨が鋭いので、誤って飲み込まないように注意したい魚です。
4)さくらえび
photo by Masako Miyosawa on Flickr
旬の時期
さくらえびは禁漁期が設けられており、獲れる時期がすなわち旬、と言えます。
旬の時期は、3~6月と10~12月の年2回です。
特長
殻ごと食べることができるので、栄養豊富です。
日本のさくらえびは100%駿河湾産です。由比港漁港では「桜えび祭り」なるものがあるそうです。
調理例
photo by i nao on Flickr
●さくらえびのかき揚げ
さくらえびは鮮度が落ちるのが早いため、生で食べられる機会はなかなかありません。
どうせ小エビ、しょせん脇役と侮るなかれ。かき揚げ、さくらえび丼、吸い物など、さくらえびがメインの料理で鮮やかな色と香ばしい香りを楽しめます。
5)まあじ
旬の時期
一年を通じて出回っていますが、春から夏にかけてが旬です。あじは漢字で「鯵」と書きますが、旧暦の3月(新暦では3~5月)が旬なので「参」の字があてられました。ただし、海水温や潮の流れによって旬の時期は地域で変わります。
特長
漁獲量が高く、比較的手に入れやすい魚なので、代表的な日本の大衆魚です。
その一方でブランド化か進んでおり、日本各地にブランドあじが存在します。
調理例
photo by Toru Miwa on Flickr
●あじのたたき
photo by Fumiaki Yoshimatsu on Flickr
●アジフライ
たたき、なめろう、アジフライ、一夜干しなど、調理法は幅広く、お酒にもご飯にも合います。
少し魚が苦手な人には、アジフライにレモンとタルタルソースをたっぷりかけて食べるのがお勧めです。
まとめ
冬のカニ・フグほどの迫力はありませんが、春が旬の魚は優しい味のものが多いようです。
春は、産卵前のよく肥えた魚が多く、わかめなどの海藻も芽吹き、この時期にしかない春の味覚が楽しめます。
から揚げとビールは最高の組み合わせですが、春はあじのなめろうとぬるめの燗でいかがでしょうか。