【前編】ここでしか味わえない創作スパイス料理を食べに来た! 箕面へ来たら必ず訪れたい『北摂スパイス研究所』
今まで味わったことがない、新たなスパイスの魅力に出会えるバル
箕面の滝でよく知られる大阪・箕面の地で開業して5年、生の箕面ビールが飲めるお店として始まった「箕面naバル」は2017年に「北摂スパイス研究所」へと名前を変えました。
そんな『北摂スパイス研究所』はランチとディナーでメニューが全く異なるという、少し変わったお店でもあります。昼はこだわりのスパイスカレー、夜にはバルメニューの他『スパイス鍋』『クミンチャンプルー』など、他では食べられない北摂の食材とスパイスを掛け合わせた独自の創作メニューを提供し、幅広い層から人気を集めています。
スパイス料理と箕面ビール。この相性が最高だと自信をもって言い切るのはオーナーの西川さん。今回の前編では、夜のメニューを担当する西川さんにメニューやお店についてのお話を伺ってきました。
お店に入る前からスパイスの香ばしい香りが漂う『北摂スパイス研究所』。赤い壁が印象的な店内は、賑やかで暖かな雰囲気。
沢山のスパイス、そして箕面ビールのサーバーが並びます。
『スパイスのがっちりしたのと、箕面ビールのどっしりしたのが、
めちゃくちゃ合う。』
お店のコンセプト
「箕面ビールを唯一生で飲めるお店、というコンセプトで始めたんですよ。箕面ビールさんの工場がすぐそこなんですけど。最初はクラフトビール好きの洒落た人、感度の高い人をターゲットにして壁を赤くしたんですが、カレー屋になったから関係ないですね(笑)。」
店名を変えたきったけ
個人でスパイスカレーを作っていた宮本さんが、この場所でランチのスパイスカレーを始めたことをきっかけに、スパイスと箕面ビールの愛称の良さに気付づいたそうです。
「箕面ビールは一般的な料理にも合うんですけど、スパイスのがっちりしたのと、箕面ビールのどっしりしたのが、めちゃくちゃ合います。スパイスカレーを食べながら箕面ビールを飲んでもおかしくない。たまたまランチで始めたスパイスとの相性が良すぎて『北摂スパイス研究所』に変えたぐらいなんです。」
サーバーから注がれる生の箕面ビールを飲める珍しいお店でもあります。なんと飲み放題もあり。
「“スパイシー=辛い”ではない。」
おすすめのメニューは?
「一番売れているのはこのスパイシーチキン。使っている自家製スパイスは6種類です。普通のから揚げではなく、スパイスをバシバシきかせているので、食べた瞬間にスパイシー。」
「みんな、“スパイシー=辛い”、と思ってるんですけど、そうではない。スパイシーチキンとチリを使ったレッドチキンは全然違う。あと、食べてほしいのはスパイス鍋。他では食べられないと言われます。」
20回以上試作を繰り返した、こだわりの「スパイス鍋」
10種類以上のスパイスと旬の野菜がたっぷりの一品。隠し味にはギー(バターオイル)を使用しています。お客さんに食べてもらいながら、20回以上の試作を繰り返したそうです。
「かつおベースの和風出汁に自家製のスパイスを入れて調整しています。食べる前はみんな、カレー味ですか?って聞くんですけど、『違う!』って。『食べて!』って(笑)」
そして鍋といえば欠かせないのがシメ。
「食べた後はきしめんか、チーズリゾット。8割の人はきしめんを頼みますね。このきしめんがめちゃくちゃうまいんですよ。」
と仰る西川さん。話を伺っているだけでお腹が空いてきました。箕面ビールとの相性も気になります…。
ということで、そんな『北摂スパイス研究所』、おすすめのバルメニューを、我らバケモノ行も一いただいてきました!
ちなみにメニューはこちら
今回はコースではなく、おすすめのメニューを中心に気になったものを注文。
まずは箕面ビールの生で乾杯!疲れた身体に染み込みます。苦みが少ないすっきりした味わい。飲みやすくて美味しい!箕面にちなんでグラスに描かれた猿がかわいいですね。
・欲張りな!ハーフ&ハーフチキン
(スパイス香る!スパイシーチキン、辛口!レッドチキンの二種) ¥580
人気の骨付きのチキン。レッドチキンはピリッと辛く、スパイシーチキンはただのから揚げとは一味違った風味が味わえます。ビールとの相性抜群!
・スパイス ラム肉串 ¥300/本
【私のイチオシ】間違いない美味しさ。ラム肉に染み込んだ甘みのあるたれに、スパイスがしっかりと効いていて、食べた瞬間「ビール!」と叫びたくなります。グリルされていて風味がさらに香ばしい。何本でも食べられます。
・牛ホルモンとゴーヤのクミンチャンプルー ¥650
クミンという香りの強いスパイスをふんだんに使ったこのお店ならではの一品。鰹節とクミンの風味が驚くほど合う!牛ホルモンとゴーヤの触感も面白く、全ての素材の旨味が絶妙なバランスで溶け合っています。箸が止まらない…。
みのおソーセージ食べ比べ(グリル&ボイル) ¥780
箕面のゆずを使用したこの店オリジナルのソーセージ。食べた瞬間、口に広がるゆずの香りは爽やかで、ソーセージは肉々しくジューシー。これもまたビールとの相性抜群。グリル、ボイルでまた違った食感と風味を味わえて嬉しい一品です。
・スパイス鍋(通常はコースメニュー)
西川さんのイチオシ。スパイス鍋といっても舌にヒリヒリとくる刺激ではなく、スパイスならではの香り豊かさ、爽やかさが広がる。一言では言い表せない、奥深く不思議な味わいが癖になります。 辛くないのにじわじわと身体が温まります。だしに浮かんだホールスパイスを噛むとより風味が広がって楽しい。疲労回復、夏バテにも効果が期待されるため、女性にも人気なのは頷けます。
夏の今は淡路島の赤玉ねぎ、ズッキーニ、オクラなどが入っています。中でも印象的なのがラム団子。ラム肉の独特な風味がスパイスとマッチしていて、2個3個と食べたくなります。弾力性のある歯ごたえも◎。(冬はきのこ類なども入るそうです)
そしてシメのきしめん。全ての具材の旨味がでた贅沢なスープを、きしめんが存分に吸っていて本当に美味しいです…。しつこくないのにしっかり味のついたスープと、平打ち麺との相性がとても良くスルスルと食べれてしまいます。シメのチーズリゾットも同様、贅沢なスープとここにはターメリックライスを投入。チーズでまた味違った旨味に変身してこれまた美味しい。
どのメニューも個性的で、ここ『北摂スパイス研究所』でしか食べられない品ばかり。そして西川さんの言う通り、確かにスパイスと箕面ビールの相性が良く、どんどん飲みたくなってしまいます。
沢山食べたにも関わらず不思議と身体が重たく感じないのはスパイスの効果なのでしょうか?スパイスで身体も温まり幸せな気分になりますが、お店の暖かな雰囲気もまたそうさせてくれているのかもしれません。
最後に、目指している味について
「スパイスはインド料理とかに使うイメージがあるんですけど、家で作る唐揚げとかにちょっとスパイスをかけても美味しくなる。サラダにちょっとスパイスが効いてるとか、そんな風にしたい。もっとスパイスが一般的になって、広まってほしいですね。」
スパイス研究所という名前になったこともあり、料理の提供だけでなくスパイスの栽培にも興味があるという西川さん。今後もどんな独創的なメニューで、私たちを魅了してくれるのか楽しみです。
個性的で奥深い創作スパイス料理の数々。“辛い”スパイスとは違う、新たなスパイスの魅力を発見しに箕面を訪れてみてはいかがでしょうか。
北摂スパイス研究所
住所 | 〒562-0001 大阪府箕面市箕面2-1-34 阪急箕面駅 徒歩2分 |
TEL | 072-735-7799 |
営業時間 | ランチ/11:30~15:00(L.O.14:30) ディナー/18:00~23:00(L.O.22:30) |
テイクアウト | ランチのみ有 |
席数 | 18席(カウンター有) |
定休日 | ランチ:木曜日(不定休あり)、ディナーなし |
開業年 | 2013年(7月7日) |
次回は後編。お昼のスパイスカレーについてもお話を伺ってきました。
→【後編】全スパイスカレーファンに捧ぐ!人気店『北摂スパイス研究所』のスパイスカレーとスパイスの魅力!